フリーランスエンジニア 疑問に答えます

フリーランスエンジニアの契約方法の基礎(契約は2種類です)

フリーランスエンジニアが案件を獲得して結ぶ際の契約は「請負契約」か「準委任契約」のどちらかになります。

「契約」と言うと難しいと感じる人もいるとは思いますが、基本的な考え方は難しくありません。

お客さまと合意したことは口頭であっても全てが「契約行為」になりますが、問題を未然に防ぐために文字にして合意を得ておきましょう。

「契約」の基礎を学びトラブルにならないように気を付けて頂ければと思います。

 

契約とは

契約は双方が合意したことであれば口頭でも成立します。

契約とは

当事者同士の意思表示が合致することで成立する法律行為です。
片方または双方が権利や義務を負うことを意味します。

簡単に言うとお互いに約束事をしたらその約束事を守る必要があると言うことです。

物の売り買い(売り手は品もを渡し、その代わりとして買い手はお金を払う)、仕事をするのでその分のお金をもらうとか、また、物をあげる約束してそれを実行するというように片方が義務を果たすということも契約です。

契約は当事者同士の約束ですので口頭(口約束)でも成立します。

但し、法律で書面で交わす必要が定められている場合もあります(例えば、派遣契約については法律で契約を交わす際に明文化しなかればならないことが定められています)。

 

契約書を取り交わす意味

契約内容は必ず文字におこして合意しましょう。

先ほど契約は口頭(口約束)でも成立すると書きましたが、口頭だけですと「言った、言ってない、聞いてない。」などトラブルになることがあります。

お互いが合意した内容を文字にしておくことで認識の齟齬(そご)を防げますしあとから確認することも出来ます。

合意した内容についてメールで送って確認してもらい、確認してもらったことを返信してもらうということでも良いですし、契約書を作成しお互いに確認して同じものをそれぞれが持っておくということでも良いと思います。

トラブルにならないために、また、トラブルになっても泣き寝入りすることが無いように合意した内容は文字におこしてお互いに確認するようにしましょう。

 

フリーランスエンジニアが仕事を受ける時の契約は2つ

フリーランスエンジニアが結ぶ契約は「請負契約」か「準委任契約」です。

フリーランスエンジニアが交わす場合の契約を「業務委託契約」と言うことがありますが、「業務委託契約」には以下の2つの契約形態があります。

業務委託契約

  • 請負契約
  • 準委任契約

請負契約

完成責任が伴う契約です。

完成責任とは、依頼された仕事(ソフトウェアに作成、Webページの作成など)が契約通りに完成されて依頼者に納められことにより報酬を得ることが出来ることを言います。

民法では、

適当な時期に仕事に着手し、契約に定められた仕事を完成しなければならない。仕事に着手しないとき、又は約定の期日までに仕事を完成しないときは、注文者は、債務不履行を理由に契約を解除できる。
(民法541条)

仕事の目的物に瑕疵がある場合には注文者は原則として瑕疵修補請求権、損害賠償請求権及び契約解除権(土地の工作物については解除は不可)を有する。
(民法634、635条)

と定められています。

言い換えると完成した納品物を納品出来ないと報酬が受け取れません。また、納品した物に不備等があった場合には、完成させる責任を負います。

納品した物に不備があり損害を与えた場合には損害賠償を請求される場合もあります。

準委任契約

依頼された業務を決められた期間遂行することにより報酬をえる契約です。完成責任はありませんが、業務を遂行していないなどの事実があれば報酬は支払われません。

準委任契約に似た言葉で「委任契約」がありますが、「委任契約」は法律行為を依頼する場合に取り交わされる契約です(弁護士や税理士と交わす契約が該当します)。

準委任契約の場合には、時給を決めて稼働時間で月ごとに精算したり、月単金を決めて月ごとに請求することが多いです。

納品の責任はありませんが与えられた業務を問題無く遂行する必要があります。

 

契約を交わす際におさえておきたいポイント

契約を交わす際には合意すべきポイントを押さえて契約をしましょう。

契約を交わす際には合意すべきポイント

  • どの様な業務を実施するのか
  • 契約期間(契約延長する場合のルールなど)
  • 単金(金額、税込か税別か)
  • 稼働が高くなった場合の精算方法
  • 出張旅費等の経費はどちらの負担なのか
  • 業務に関係する支出はどちらの負担なのか
  • 作業場所・方法(常駐か在宅かその割合など)
  • PCなどの機器は貸与されるか
  • 支払いサイト(締め日と何日後に支払われるのか)
  • 創作的要素がある成果物を作成する場合は著作権はどちらが保有するのか

 

まとめ

フリーランスエンジニアが交わす契約は「請負契約」か「準委任契約」のどちらかです。

「請負契約」の場合には納品の責任がありますので「準委任契約」の場合よりもトラブルになりやすい契約の方法と言えます。

契約は口頭でも成立しますがトラブルを避けるために文字におこし、お互いに内容を確認して合意を得ておきましょう。

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