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分かりやすい! 国民健康保険の計算方法

フリーランスにとって国民健康保険料の負担はとても大きなものです。

国民健康保険料の計算は6つの保険料(所得割(医療)、所得割(支援)、所得割(介護)、均等割(医療)、均等割(支援)、均等割(介護))を積み上げて計算を行うこともあり少しはんざつです。

そのような国民健康保険料ですがポイントさえ分かれば自分で計算することが簡単に出来ます。

ここでは国民健康保険料の計算方法をどこよりも分かりやすく説明したいと思います。

 

 

国民健康保険の計算方法

国民健康保険料は以下の2段階で算出します。

 

2段階の計算方法
  1. 基準額を求める
  2. 6つの保険料を求めて積み上げる

 

①基準額を求める

まず基準額を求めるところから始めます。

基準額の計算方法は以下の通りです。

単身の場合

基準額 = 所得額(収入 ー 経費) ー 青色申告控除 ー 基礎控除

 

 

家族にも収入がある場合

国民健康保険料は家族全員の所得の合計で計算します。

こちらは家族がパートなどの給与所得の場合の計算式です。

① 自身の所得額 = (収入 ー 経費) ー 青色申告控除 ー 基礎控除
② 家族の所得額 = (給与 ー 給与所得控除) ー 基礎控除

基準額 = ① + ②

 

青色申告控除

青色申告控除は以下の3通りです。

簡易簿記:10万円
複式簿記:55万円
複式簿記+e-Tax:65万円

複式簿記で帳簿をつけてe-Tax(電子申告)で提出した場合に65万円の控除を受けることが出来ます。
e-Taxで提出する時にはパソコンに専用ソフトをインストールし、カードリーダーとマイナンバーカードを使って行います。

基礎控除

国民健康保険の基礎控除額は固定で以下の通りです。

基礎控除額:43万円

給与所得控除

給与所得控除は固定で以下の通りです。

給与所得控除額:55万円

 

②6つの保険料を求めて積み上げる

国民健康保険料は6つの保険料の積み上げで計算されます。

6つの保険料

6つの保険料
  • 所得割(医療)
  • 所得割(支援)
  • 所得割(介護)
  • 均等割(医療)
  • 均等割(支援)
  • 均等割(介護)

所得割

所得割は基準額に医療・支援・介護それぞれの保険料率を掛けて求めます。

所得割(医療) = 基準額 × 保険料率(医療)
所得割(支援) = 基準額 × 保険料率(支援)
所得割(介護) = 基準額 × 保険料率(介護)

東京都世田谷区の場合のそれぞれの保険料率は以下の通りです。
保険料率(医療):7.13%
保険料率(支援):2.41%
保険料率(介護):2.41%

均等割

所得割は基準額に医療・支援・介護それぞれの保険料率を掛けて求めます。

均等割(医療) = 均等割額(医療) × 加入者数
均等割(支援) = 均等割額(支援) × 加入者数
均等割(介護) = 均等割額(介護) × 加入者数

東京都世田谷区の場合のそれぞれの均等割額は以下の通りです。
均等割額(医療):38,800円
均等割額(支援):13,200円
均等割額(介護):17,000円

「医療」、「支援」、「介護」の意味は以下の通りです。

医療 医療分 病気やケガをしたときの医療費の財源となる保険料
支援 後期高齢者支援金分 後期高齢者医療制度を支えるための財源となる保険料
支援 介護納付金分 介護保険制度を支えるための財源となる保険料(40~64歳の被保険者のみ)

 

上限額を超えていないかを確認する

「医療」、「支援」、「介護」毎に上限額が決められています。上限額以上の場合には上限額が保険料となります。

「医療」分の上限

「医療」分の上限額は63万円です。

63万円 < 所得割(医療) + 均等割(医療)
この場合には「医療」分は63万円となります。

「支援」分の上限

「支援」分の上限額は19万円です。

19万円 < 所得割(支援) + 均等割(支援)
この場合には「支援」分は19万円となります。

「介護」分の上限

「介護」分の上限額は17万円です。

19万円 < 所得割(介護) + 均等割(介護)
この場合には「介護」分は17万円となります。

 

国民健康保険料の上限

そのため、国民健康保険料の上限額は以下の通りとなります。

99万円 = 63万円(医療) + 19万円(支援) + 17万円(介護)

 

「医療」、「支援」、「介護」の保険料を積み上げます

以下のように所得割、均等割の6つの保険料を積み上げます

国民健康保険料 = (所得割(医療) + 均等割(医療)) +
          (所得割(支援) + 均等割(支援)) +
          (所得割(介護) + 均等割(介護))

所得割(介護)と均等割(介護)は40歳以上の人が支払う保険料です。
40歳未満の人の場合は支払いの必要はありません。

 実際の国民健康保険料

条件別に2パターンの国民健康保険料を求めます。

パターン1(単身者の場合)

単身者の場合の国民健康保険料の例です。

前提条件を以下の通りとします。

前提

扶養家族:なし
所得額(収入ー経費):4,480,000円
年齢  :40歳未満(国民健康保険の介護分の支払いがありません)
居住地 :東京都世田谷区

基準額

基準額を求めます。

340万円 = 448万円 ー 65万円 ー 43万円

 

所得割

「医療」、「支援」、「介護」どれぞれの所得割を求めます。

所得割(医療)
242,420円 = 
340万円 × 7.13%

所得割(支援)
81,940円 = 340万円 × 2.41%
所得割(介護
0円

40歳未満の場合には所得割(介護)の支払いはありません。

均等割

「医療」、「支援」、「介護」どれぞれの均等割を求めます。

均等割(医療)
38,800円 = 
38,800円 × 1人

均等割(支援)
13,200円 = 13,200円 × 1人
均等割(介護
0円

40歳未満の場合には均等割(介護)の支払いはありません。

上限額を超えていないか確認する

〇「医療」分
「医療」分が上限額を超えていないか確認します。

281,220円 = 242,420円(所得割) + 38,800円(均等割)
上限の63万円を超えていません。

〇「支援」分
「支援」分が上限額を超えていないか確認します。

95,140円 = 81,940円(所得割) + 13,200円(均等割)
上限の19万円を超えていません。

〇「介護」分
40歳未満のため、「介護」分の支払いはありません。

「医療」、「支援」、「介護」の保険料を足し合わせます
376,360円 = 281,220円 + 95,140円 + 0円

国民健康保険料

376,360円です。

パターン2(家族がいる場合)

家族がいる場合の国民健康保険料の例です。

前提条件を以下の通りとします。

前提

扶養家族:自身(40歳以上)、配偶者(40歳以上)、子供2名(40歳未満)
所得額(自身) :(収入ー経費):7,360,000円
所得額(配偶者):(給与所得ー給与所得控除):650,000円
確定申告:青色申告(e-Taxを利用)
居住地 :東京都世田谷区

基準額

基準額を求めます。

① 自身 : 628円 = 736万円 ー 65万円 ー 43万円
② 配偶者: 22万円  =     65万円 ー 43万円
650万円 = ① + ②

家族の所得を合算して基準額を求めます。

所得割

3つの所得割を求めます。

所得割(医療)
463,450円 = 
650万円 × 7.13%
所得割(支援)

156,650円 = 650万円 × 2.41%
所得割(介護
156,650円 = 650万円 × 2.41%

均等割

3つの均等割を求めます。

均等割(医療)
155,200円 = 
38,800円 × 4人
均等割(支援)

52,800円 = 13,200円 × 4人
均等割(介護
34,000円 = 17,000円 × 2人

40歳未満の場合には均等割(介護)の支払いはありません。

上限額を超えていないか確認する

〇「医療」分
「医療」分が上限額を超えていないか確認します。

618,650円 = 463,450円(所得割) + 155,200円(均等割)
上限の63万円を超えていません。

〇「支援」分
「支援」分が上限額を超えていないか確認します。

209,450円 = 156,650円(所得割) + 52,800(均等割)
上限の19万円を超えていますので「支援」分の保険料は19万円となります。

〇「介護」分
「介護」分が上限額を超えていないか確認します。

190,650円 = 156,650円(所得割) + 34,000円(均等割)
上限の17万円を超えていますので「介護」分の保険料は17万円となります。

 

「医療」、「支援」、「介護」の保険料を足し合わせます
978,650円 = 618,650円 + 190,000円 + 170,000円

国民健康保険料

978,650円です。

 

まとめ

国民健康保険料の求め方は以下の通りです。
①「基準額」を求める。
②「基準額」に保険料率をかけて「所得割」(医療・支援・介護)を求める。
③「均等割」に被保険者の人数をかけて求める。
④「医療」、「支援」、「介護」毎に上限を超えてないかを確認する。
④「医療」、「支援」、「介護」分の保険料を足し合わせる。

この手順を踏めば国民健康保険料を求めることが出来ます。

また、保険料率は住んでいる地域によって異なりますので地域の役所のホームページなどで確認するようにしてください。

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