フリーランスエンジニアは培った経験を活かすことで50代や60代でも活躍することが可能です。
50代や60代のエンジニアがプログラミングで20代や30代のエンジニアに対抗しようとするのは明らかに不利です。
そのため、50代や60代のエンジニアがプログラミング案件を探す場合には単価が低い案件にたどり着く場合も少なくありません。
50代や60代のエンジニアの強みは経験が豊富だということです。その経験を活かせばまだまだ長く活躍することが出来ますし、単価を下げずに案件を獲得することも出来ます。
そこで
PM、PMOなどのマネジメント案件です
本題に入る前にPM、PMOについて説明します。十分に分かっているという方は飛ばして頂いて構いません。
文字通りプロジェクトをマネージメントする仕事です
プロジェクト全体のスケジュールを立てて進行を管理し、チームやメンバーの管理や品質を管理し納期までに納品を行います
プロジェクト全体を見通した上で意思決定を行い、プロジェクトを成功に導くことが業務です
案件によっては既にスケジュールが決まっていたり、その逆に計画段階や要員調達からかかわるなど、状況や参画するタイミングによって任される範囲は異なります
プロジェクトマネジメントをする部門のことをさしますが、少人数であったり1人の場合もあります。PMをバックアップしてシステム開発を成功に導くことが主な役割です
PMOの役割は、多岐にわたる場合が多く主な仕事はプロジェクト管理補佐・システムの品質管理・リソースとコストの調整・会議開催・報告資料のまとめなどです
なお、PMOには事務的な仕事を中心とする人もいますが、ここではエンジニアとしてのスキルを活かしてPMをサポートする仕事をさしています
本題に入る前に60代の方に向けてお伝えしたいことがあります
【補足】60代の方は案件探しに根気が必要です
先に60代の方へ少し厳しめの話をさせて頂きます。

現在の60代の方はバリバリ現役で働ける方ばかりだと私は思っています。
しかし、少し前まで定年の年齢が60歳まであったことの影響や若い世代が活躍できる業界であることもあり、60代の方が案件に応募すると年齢だけで審査が通らないことが多々あります。
徐々にではありますが、60代のエンジニアは戦力になると認識してくれている企業も増えてきています。
そのような状況ですので年齢で落とされたと落胆することなく、根気よく案件を探すことであなたを必要としている企業は見つかりますので時間がかかっても案件を継続して探すことが大切です。
ではマネジメントをおススメする理由を説明していきます
マネジメントをおススメする理由
50代、60代の方にマネジメント案件をおススメする理由を見ていきましょう。
- 経験を活かせる
- 競合が少ない
- 案件数が多い
- 高単価の案件が多い
- やりがいを多く感じられる
経験を活かせる
豊富な経験が活かせるのがマネジメント業務です。

50代、60代の方はIT業界においても人生においても多くの経験をされている方が多いと思います。
そのような経験を活かせるのがPMでありPMOです。
経験が活かせることとしては以下のようなことがあります。
- 仕事の流れを知っているため次に何をするべきかが分かる
- 良い状況か悪い状況かが分かるため悪ければ改善出来る
- 経験を積んでいるため先を読んで行動することが出来る
- 周りにアドバイスをして良い方向に導ける
- どのようにすれば品質が良くなるかが分かっている
- 納期に間に合うかどうかがある程度予測できる
人によって差異はあるとは思いますが、50代、60代の方が経験してきたことがマネジメント業務では活かせるのです。
競合が少ない
PM・PMO案件は競合が少ないため狙い目です。
「プロジェクトは生き物だ」と言う人がいます。確かにプロジェクトは1つとして同じものはなく、常に不確かなことを予測しながら先に進むしかありません。
そのため、PM・PMOは、システム開発においていろいろな立場で多くの経験を積んでることがもとめられます。
多くの経験を積むことで不確かな状況から先を予測してプロジェクトを正しい方向に導けるからです。
その様なことからPM・PMOばベテランのエンジニアに向いている業務であるため、競合が少ないと言えます。
また、案件を受ける時にプロジェクトがうまくいかなかったらと不安になる人もいるかもしれませんが、以下をしっかりと行っておけばまず問題になることはありません。
- 計画についてお客様の合意を得ておく
- 良い状況も悪い状況も正しく常にお客様に報告を行う
- プロジェクトの阻害要因を常にお客様に伝えて対策を提案する
案件数が多い
PM・PMOの案件数は比較的多いです
先日、私がPM、PMO、Webディレクター案件を探した際には1か月弱の間に169件の案件を紹介頂きました。
ではフリーランスエージェントがどれくらいPM・PMOの案件を保有しているかを見ていきましょう。
3社のエージェントについて登録者ページで案件を「PM」と「PMO」でそれぞれ検索した結果をまとめました・
登録者ページでPMまたはPMOで検索した場合の案件数(2021年8月31日現在)
レバテックフリーランス
PM | 105件 |
---|---|
PMO | 17件 |
合計 | 133件 |
テクフリ
PM | 165件 |
---|---|
PMO | 22件 |
合計 | 187件 |
フォスターフリーランス
PM | 110件 |
---|---|
PMO | 38件 |
合計 | 148件 |
このようなことから見ても、PM・PMOの案件は多いということが分かると思います。
高単価の案件が多い
PM・PMO案件は高単価のものが多いです。
先ほど紹介したレバテックフリーランスが保有する案件を単価別で見ていきたいと思います。
【PM案件】 105件の単価別案件数です
~460,000円 | 1件 |
---|---|
~480,000円 | 1件 |
~500,000円 | 3件 |
~550,000円 | 7件 |
~600,000円 | 7件 |
~640,000円 | 1件 |
~650000円 | 16件 |
~670,000円 | 2件 |
~700,000円 | 13件 |
~720,000円 | 1件 |
~750,000円 | 24件 |
~770,000円 | 1件 |
~800,000円 | 8件 |
~830,000円 | 1件 |
~850,000円 | 8件 |
~900,000円 | 3件 |
~950,000円 | 7件 |
~1,150,000円 | 1件 |
【PMO案件】 27件の単価別案件数です
~500,000円 | 1件 |
---|---|
~550,000円 | 2件 |
~600,000円 | 3件 |
~640,000円 | 1件 |
~650,000円 | 6件 |
~670,000円 | 1件 |
~700,000円 | 5件 |
~750,000円 | 7件 |
~850,000円 | 1件 |
表示している単価は税込みです
また上限単価ですので案件を獲得した場合に必ず書かれている金額の単価になるとは限りません
各表を見て頂ければPM・PMO案件は高単価のものが多いことが分かると思います。
特にレバテックフリーランスは商流が比較的浅いため、中間に入る会社が受け取る手数料が少なくなり単価が高い傾向にあります。その反対に商流が深い案件しか提案出来ないエージェントの場合は単価が低くなるため注意が必要です。
やりがいを多く感じられる
プロジェクトを成功に導けたときの達成感はハンパないです。
私はプロジェクトがうまくいくかどうかの8~9割はPMにかかっていると考えています。
それだけにPMにはプレッシャーもかかるのですが成功裏にプロジェクトが完了したときのやりがいは計り知れません。

また、そのようなPMを支える立場にいるのはPMOです。
会社員にあるしがらみ(会社都合や会社事情など)がない立場であるフリーランスエンジニアは純粋にプロジェクトの成功のみを考えれば良いため、PMやPMOというポジションは向いていると言えます。
50代、60代である程度の責任を持った立場で仕事が出来るということはとてもやりがいのあることだと思います。
【補足】PM経験がなくてもPMO経験からPMになれます
PM経験がない場合にはPMO案件を獲得してPMを学びましょう。

先ほど紹介したPM案件とPMO案件の単価の表を見ても分かる通り、PM案件の方が単価は高くなります。
ある程度の責任がある役割ですからPM案件の単価が高くなるのは当然です。そのため、PM案件を獲得したいという方も多いのではないかとお思います。
しかしながら、PMの案件を獲得する場合のほとんどのケースではPMの経験を求められます。
そのため、PMの経験がない人がPMの案件を獲得する場合には以下の様に段階を踏むとPM案件の獲得に近づけます。
PMO案件はシステム開発の流れや行うべきことが経験をとして分かっていれば獲得することが出来ます。
システム開発の経験をもとにPMO案件を獲得する
↓
PMサポートを行いながらPMを学ぶ・同時にPMの基礎を勉強する
↓
PMOの経験をもとにPM案件を獲得する
このようにいきなりPM案件は獲得出来なくても段階を踏めばPM案件の獲得に近づけます。
また、PMO業務が自分に合うと思えばPMOで結果を出して、次の案件で単価を上げるられるように取り組むのも一つの方法です。
まとめ
PMやPMOはシステム開発の経験が多い人ほど有利です。そのためベテランのエンジニアでないと獲得できない案件であり競合はあまり多くありません。
PMやPMOはエンジニア経験をある程度有している人でないとなることが難しいため単価も比較的高いです。
PMやPMOはプロジェクトを牽引する役目でありやりがあります。
50代、60代のエンジニアが単価を下げずに仕事を続けるのにPMやPMOの案件は適していると言えます。